Fun fun community 「春の地域探求 ~ 縁切寺を巡る情報交換会」

2024年5月9日   2024年5月15日 (閲覧数:192)
公認団体 
日程: 2024年4月28日(日)
会場等: 太田市内
参加人数: 10 人

令和6年度 第1回情報交換会

【開催報告】
Fun fun communityでは、4月28日に太田市の「縁切寺満徳寺資料館」「新田荘歴史資料館」などを見学し、情報交換会を開催しました。

〇内 容
テーマ  「縁切寺~過去から未来へアジールから学ぶ~」
見学先  縁切寺満徳寺資料館
     太田市立新田荘歴史資料館・世良田東照宮
     明王院ピラミッドカフェ(休憩)
参加者  10 名(会員8名、非会員2名)

〇当日の様子
麗らかな日とは程遠く、真夏を思わせる気候のなか、県内から10名の方が参集しました。
担当者から日程の説明を受け、いよいよ地域探求への出発です。

今回、スローガンの「地域に出向き、地域を知り、地域から学ぶ~地域探求のおとな旅~」
実践しようと、縁切寺満徳寺資料館を中心に巡ります。

今回の目的は、江戸時代に男尊女卑が当たり前の世の中、離婚は三行半という男性の権利としか認められない状況で、満徳寺がどのように縁切寺として女性を救済してきたのかを、歴史的背景とともに学ぶことです。

資料館では、ボランティアガイドの方の熱心な説明や、アニメ動画を視聴しながら、満徳寺の成り立ちや役割、そして離婚までの手順などを詳しく学ぶことができました。

男尊女卑、三行半という言葉は、学生時代の日本史教科書に登場し、女性の立場がひどく悲観的で絶望的なイメージがありました。たしかに、日常生活において多くの制約や制限、人権侵害があったことでしょう。

しかし、こうした性差別が徹底される中であっても、満徳寺がアジールとして存在し、また不法な夫からの離婚を地域において支援するシステムが、存在していたことを改めて学ぶことができました。
 ※アジール:「聖域」「自由領域」「避難所」「無縁所」などと呼ばれる。

遠くは、現在の福島県からも満徳寺に駆け込んだ女性がいたそうです。
封建制度下で、社会的ニーズを充足させる社会資源の開発と運用を、庶民がいかに”したたかに”実践していたのか、ソーシャルワーカーとして身の引き締まる思いで改めて感心しました。

美味しいランチのあと、訪れた新田荘歴史資料館では、直々に館長さんからこの地の歴史や文化を紹介していただきました。

満徳寺のあるこの地は、古くは平安時代末期の12世紀中頃に成立した、新田氏の荘園である新田荘がありました。
鎌倉時代に徳川家康が、徳川氏発祥の地としてこの地を御朱印地(年貢課役を免除)とし特別に庇護したそうです。

こうした歴史的背景もあり満徳寺の寺格が高められ、縁切寺としてその権力を後ろ盾にしていたとのこと。
また、幕府公認の縁切寺は、ここ満徳寺と、神奈川県鎌倉市の東慶寺の二つだけだそうです。

満徳寺については、資料館ホームページに詳細な説明があります。
https://www.city.ota.gunma.jp/uploaded/attachment/10758.pdf
(あえてリンクさせていませんので、URLをコピーしてご参照ください。)

2か所の資料館見学後は、世良田東照宮を参拝し、次に明王院ピラミッドカフェの冷たいジンジャエールで疲れを癒し、散会となりました。

〇企画担当者の感想
今年度Funfunは「地域に出向き、地域を知る」がテーマです。
今回は太田担当、すぐに思い付いたのは、江戸時代からの女性のシェルターとなっていた縁切寺『満徳寺』の見学です。事前に、下見をかねて見学。史跡ガイドボランティアをお願いし、ランチはどこがいいかなぁ~、どこを見学しようかなぁと、楽しみながら企画を考えることができました。
何度か訪れている場所ではありますが、人生経験を重ねてからの見学は若い頃に受けた印象とはまた違ったものになりました。
そして、自分の地域を知ってもらうことの嬉しさを経験させていただけて感謝です。
今後も色々な地域に出向いていきたいです。

〇まとめ
個人では、なかなか訪れない地でも、こうして皆さんと目的を共にして巡り、参加者同士でワイワイと意見交換をすることができました。
さらに参加者は、他の地域の新たな魅力を発見でき、また企画担当者は、自身の地域の魅力を再確認できたことで、今回の目的は達成できたと思います。

最後に、今回の「地域探求のおとな旅」を企画・運営していただいた担当者様、また県内各地より参加していただいた皆様に心より感謝申し上げます。

文責:代表 田村

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